人間ドックは複数の検査を短期間で集中して受けるものであるため、1日で終わるコースを選ぶと3万円から5万円程度、2日間のコースを選ぶと5万円から10万円程度の費用を負担しなければなりません。

この高額な人間ドックの受診費用の負担を何とかして抑えたいと考えた場合に、その方法はあるのでしょうか。結論から述べると、人間ドックの受診費用を抑える方法はいくつかあります。例えば、会社や団体に勤めている人は、健康保険組合などが運営している受診費用の助成制度を利用する方法があります。この制度は、1年度中に1回に限り、最大で2万5千円から3万円程度を受診費用として助成するという内容で、一旦人間ドックを受けて料金を全額支払った後、加入している健康保険組合が定めている形式にしたがって助成金の申請を行い、簡単な審査を通過すれば助成金が支給されます。受診者から見ると、支払った受診費用の一部が返ってくることになるため、実質的な負担軽減策となります。一方、会社や団体に勤めていない人の場合は、配偶者が会社や団体に勤務していて、自身が被扶養者であれば、その配偶者が加入している健康保険組合の助成制度の適用対象となることがあります。また、自治体で受診費用の補助制度が実施されていれば、これを利用して補助金の支給を受ける方法もあります。なお、受診費用を抑える方法が使えない場合は、人間ドックを受診する代わりに自治体が実施している健診を複数受診するという方法も検討すると良いです。ただし、自治体が実施している健診は対象者が限定されているので注意が必要です。